「お気に入りの食器を長く使いたい」「汚れがとれないけど、どうしたらいいの?」という要望や疑問にお答えする食器のお手入れガイドです。 食器・カトラリーのお手入れ方法・汚れの落とし方・取り扱い上の注意点について解説いたします。
陶磁器のお手入れ
1)電子レンジ、食器洗浄機、オーブンの使用について
※金・プラチナ加飾のものは、電子レンジ不可。
長く使うポイント!
薄い食器は食器洗浄機の中でぶつかるとチップしたりひび割れする場合があるので、なるべくぶつからないよう間隔を空けて食器洗浄機をご使用ください。
2)使用する前に
洗ってから使用してください。
当社の製品は土鍋などで推奨されている目止めなどの措置は不要です。
3)使用の注意
ボーンチャイナの釉薬のかかっていない部分(高台の裏などツルツルしていない部分)は、酸に弱いので、食酢、梅干など酸性が強い食品、酸性の洗浄剤や薬品に接した状態で長時間使用はしないでください。素地を痛めることがあります。
金属製カトラリーで食器の表面に金属成分が付着する場合がある(メタルマーク※)。
特にチタン製のものは、容易に金属成分が付着してメタルマークとなりますので、ご使用をお控えください。
陶磁器使用の際に、金属性カトラリーを強い力で押し付けて動かすことをしないでください。
切れ味の悪いナイフは特に、メタルメークがつく可能性がありますので、使用を避ける事をおすすめします。
長く使うポイント!
食器洗浄機使用中にカトラリーと食器がぶつかるとメタルマークがつく可能性があります。食器とカトラリーがなるべくぶつからないよう間隔を空けてください。
金属製の食器かご、食器洗浄機の金属製の仕切りでもメタルマークがつく可能性がありますので、詰め込みは避けてください。
・なぜメタルマークがつくの?
金属と陶磁器の釉薬のガラス成分では釉薬の方が硬いので、擦りあうと軟らかい金属が削れてしまいます。
陶磁器の表面が平滑で光沢があるうちなら、表面に付着するだけなので、軽く拭き取ることが可能です。
他の食器と当たって傷つく、水垢がつくなど表面があれてくると段々メタルマークは付きやすく、取れにくくなってしまいます。
金属の方が軟らかいと言っても、差は小さいので、当たる面積が小さく力が強ければ釉面も傷ついて、傷に削れた金属が入りこんでしまいます。
4)洗い方
ご使用後の汚れは早めに落としてください。そのままにしておくとシミや汚れが落ちにくくなります。
洗った後は、しっかり乾燥させてください。
洗う際には、固い素材のスポンジは避けてください。
研磨剤入りのスポンジやクレンザーは傷がついたり、金彩がある場合には剥げてしまいます。
シミがついてしまった場合
下記の方法をお勧めしております。水垢も取れます。
- メラミンスポンジでやさしくこすって汚れを落とす。
参考商品:レック社の激落ちくんなど - 液体のクリームクレンザー 研磨剤なしでやさしくこすって(ラップに付けてこする)汚れを落とす。
参考商品:ユニリーバ社のクリームクレンザー ジフ、KAO社のクリームクレンザー ホーミングなど
正確には研磨剤が入っていますが、ガラスよりも柔らかい研磨剤(炭酸カルシウム)なので傷が付きづらい。
※食器に傷がつかないよう少しずつおためしください。
茶渋などの頑固な汚れがついてしまった場合
市販の酸素系台所用漂白剤をお使いください。
参考商品:シャボン玉石けん社のシャボン玉 酸素系漂白剤、KAO社のキッチンハイター 台所用漂白剤 粉末酸素系
その他
- 煮沸消毒
可能です。
※長時間(数十分)の湯煎や煮沸消毒は、水の中のミネラル分(カルシウム等)が食器に付着して光沢が曇り、面も荒れる傾向があるため、頻繁にするのはおすすめできません。
- 食器乾燥機の消毒
可能です。
※長時間(数十分)の湯煎や煮沸消毒は、水の中のミネラル分(カルシウム等)が食器に付着して光沢が曇り、面も荒れる傾向があるため、頻繁にするのはおすすめできません。
金属製カトラリーのお手入れ
洗剤は必ず中性洗剤を使用しましょう。
研磨剤の入ったクレンザー、漂白剤は傷がつく恐れがありますので、使わないようにしましょう。
洗った後は乾いた布で水分を拭きとるなど早く乾燥させたほうがベター。長く水分が付着していると錆びの原因になります。
ガラス製品のお手入れ
中性洗剤で洗い、よくすすぎます。洗う際には、固い素材のスポンジは傷をつける恐れがあるため避けてください。
また、ガラスは温度変化に弱い素材です。
熱いお湯をかけると割れる可能性があるので、洗うときも最後の仕上げも40度以内の水温を心がけましょう。
洗った後は乾いた布で水分を拭きとるなど早く乾燥させたほうがベター。水分を残したまま乾燥するとくもりの原因になります。
陶磁器・金属製カトラリー・ガラス製品共通のお手入れ
水道水に含まれるカルシウムによるくもり
くもりの原因のひとつに、水道水の炭酸カルシウムといわれています。カルシウム成分を除去するには、酸性のクエン酸や酢を使って汚れを中和して落とします。
- クエン酸で汚れを落とす
- 水200ccにクエン酸小さじ1を溶かして、クエン酸水をつくります。
- クエン酸水にしばらく浸けておきます。
- クエン酸水をガラス製品のくもり汚れにスプレーし、食器用の柔らかいスポンジで優しく磨いて汚れを落とします。
クエン酸水は水垢汚れを落とせるため、キッチンの水垢なども落とせます。
- 酢で汚れを落とす
- 柔らかくキレイな布巾に、ホワイトビネガー(米酢など)大さじ1杯をつけてくもっている部分を拭きます。
いずれの場合も、お湯ですすいで、しっかり水気を切って乾燥させてください。
油分によるくもり
牛乳などのたんぱく質や油分が付着してくもる場合もあります。たんぱく質や油分は、水に溶けないため、洗っても成分が残っていて、その汚れが蓄積してくもっていきます。 油分によるくもりは酸性なので、アルカリ性でおだやかな研磨機能をもつ重曹もしくは酸素系漂白剤を使います。
- 重曹で汚れを落とす
- 食器用洗剤をつけたスポンジに重曹をかけて食器をやさしく擦ります。
- 重曹を大さじ1、2杯加えた水の中にグラスなどを入れ、約1時間つけ置きしてから洗う。
重曹と水を3:1の割合でペーストを作ります。少量ずつ水を入れてペーストを作るのがポイントです。 - 油汚れにペーストを塗って5~10分程度放置してからスポンジで油汚れを軽く擦ります。
重曹ペーストは、食器だけでなく、コンロ回りなどの油汚れも落とせます。
- 酸素系漂白剤で汚れを落とす
- 酸素系漂白剤10mlを50℃から60℃のお湯1リットルに溶かし、くもっているグラスを10分ほどつけ置きします。
- お湯でしっかりとすすいだら、水気を切ってしっかりと乾燥させてください。
アルミ製のものや漆器などは酸やアルカリに弱いので使えませんが、ガラスや陶器、プラスチック製品には有効です。