ニッコーは、食器が廃棄されることなく循環する世の中を目指し、サーキュラー型のビジネスモデルへの転換を行っています。 この度、ボーンチャイナを肥料にリサイクルする技術を確立し、「BONEARTH(ボナース)」が肥料として2022年2月農林水産省に認定され、2022年3月には石川県エコ・リサイクル認定製品(認定番号 第218号)になりました。また、2024年2月に特許庁での審査の結果、特許登録されました。
ニッコーは、レストラン・農作物生産者・生活者など、あらゆる方々と共に食をとりまく循環をつくりあげていくことを目指します。
純白で美しく機能的なリン酸肥料であり、かつ地球にやさしい循環型ビジネスであることが評価され、2022年グッドデザイン賞を受賞いたしました。
- 捨てられる食器から生まれた「BONEARTH®」とは
- 2種類の粒径
- 安全・清潔なリン酸肥料で園芸用化粧砂としても
- BONEARTH®商品概要
- BONEARTH®開発のきっかけ
- BONEARTH®公式noteアカウント「ボナース研究室」
- BONEARTH®がグッドデザイン賞を受賞!
- 1枚のお皿から、持続可能な“食の未来”を考えるコミュニティ
- メディア掲載情報
捨てられる食器から生まれた「BONEARTH®」とは
NIKKO FINE BONE CHINAは、陶磁器の原料である石や粘土に加え、(食肉加工され残った牛の骨を溶解再合成した)リン酸三カルシウムを約50%含めており、その白さと透光性、鉛やカドミウムフリーの安全性から、多くのシェフたちに愛用されています。
そのNIKKO FINE BONE CHINAのリサイクルで生まれた「BONEARTH」は、高温焼成で作られているので、臭いもなく、長期保存でき安全・清潔なリン酸肥料です。植物が自分の力で根から出すクエン酸に触れることでリン酸を溶かし養 分として吸い上げるため、万が一入れすぎたとしても、成長の妨げになる心配はありません。 また、水に溶けないので、長期間肥料効果が持続し、河川流出もしにくく、環境にやさしい商品です。NIKKO FINE BONE CHINAの特徴はそのままに、純白で美しく、園芸用化粧砂としてもご活用いただけます。
2種類の粒径
Sサイズ(粒径1mm以下)とLサイズ(粒径1-3mm)の2種類をご用意いたしました。 Sサイズは土とよく混ざるため、肥料としての効果が高いのが特徴です。 Lサイズは肥料として土に混ぜる以外に、化粧砂としても最適です。
安全・清潔なリン酸肥料で園芸用化粧砂としても
土に混ぜ込んで使用する場合は、土1リットルに対して、約20g(土1m²あたり約2㎏)を混ぜ混むと肥料として効果的です。
化粧砂として使用する場合は、約15mmほどの厚みで土の上に敷くと、土が舞わずに清潔で見た目にも綺麗です。
BONEARTHの変色について
化粧砂としてお使いの場合、水やりの際に土の中の有機物が水の蒸発とともに上がってくることでBONEARTHが黄ばんでしまう場合があります。
水やりを少し減らすか土を変えることで変色を避けることができますが、万が一変色した場合でも一晩水に浸しておくことで、除去することが可能です。
BONEARTH®商品概要
陶磁器業界、肥料業界の主要企業では世界初となるリサイクル肥料(ニッコー調べ 2022年3月)
用途
樹木、草花、野菜など(元肥)
肥料登録番号
生第107121号(農林水産省)
特許番号
特許第7433484号
保証成分量
「ク溶性リン酸」15.5%/「ク溶性石灰」18.0%/「N-P-K-Ca」0-15.5-0-18.0
「BONEARTH®」開発のきっかけ
2020年夏より、ボーンチャイナに多く含まれる「リン酸三カルシウム」が肥料の重要な成分であることに着目し研究開発に着手。 しかし、当時の肥料取締法では産業廃棄物とみなされ、どうすることも出来ませんでした。それでも諦めることなく、石川県立大学との共同研究にて肥料効果の検証に取り組み肥効を実証し、県や農林水産消費安全技術センター、農林水産省と相談を重ねました。 そうしたなか「肥料の品質の確保等に関する法律」が2021年12月1日に施行され、ようやくボーンチャイナの肥料(陶磁器のサーキュラー化)の実現へと繋がりました。
現在国内で使用されているリンは、ほぼ海外(主に中国)からの輸入に頼っており、輸入価格の高騰により肥料価格は大幅に上昇しています。これまで欠けや割れで産業廃棄物として廃棄せざるを得なかった食器をリン酸肥料として活用し、国内で循環させることで、サステナブルな食料生産にも繋がると考えています。
BONEARTH®公式noteアカウント「ボナース研究室」
捨てられる食器から生まれた美しい肥料「 BONEARTH」。 公式noteアカウント「ボナース研究室」を開設いたしました。 肥料としての販売に至るまでの軌跡や、BONEARTHで育てた野菜を ニッコー社員に配布する様子など、BONEARTHについて詳しくご紹介しています。 BONEARTHを使用した野菜や植物はどのように成長するのか、 noteを読んでくださる皆さまと一緒に考えながら、 今あるBONEARTHの課題解決に取り組んでいきます。
「BONEARTH®」がグッドデザイン賞を受賞!
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2022年度グッドデザイン賞をBONEARTHが受賞しました。 純白で美しく機能的なリン酸肥料であり、かつ地球にやさしい循環型ビジネスであることが評価されての受賞となりました。
グッドデザイン賞とは?
1957年設立のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。
国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「G マーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
審査委員の評価
修復不能なボーンチャイナ食器が肥料に。肥料取締法改正のタイミングと社内の雑談からはじまった研究開発が、肥料の重要成分であるリン酸肥料としてしっかりと商品に結実した点に目を見張る。肥料としての役割を終えた後は土にかえる点、また現状輸入頼りのリンが、国内循環型で入手できる可能性にも注目をしたい。純白で美しく機能的かつ地球にやさしい循環型ビジネス、1908年の老舗陶器メーカーの底力を感じる商品である。
2022年度グッドデザイン賞 受賞対象ページ「BONEARTH」(外部サイトへ)
1枚のお皿から、持続可能な“食の未来”を考えるコミュニティ
BONEARTHを起点とし、生産者から消費者まですべての人がつながり合い、楽しみながら、持続可能な “食の未来” について考えるためのコミュニティ「BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY(ボナース サーキュラー コミュニティ)」が誕生しました。
わたしたちニッコーは、⾃社の取り組みだけでは不⼗分だと考えます。「これからも豊かな食を提供し続けたい」「資源枯渇や気候変動に立ち向かいたい」とお考えの皆さまと一緒に“食器の循環”に取り組むことで、業界全体の変革を実現します。
BONEARTHを使って野菜やお米を育てる農家さん、サステナブルな調達を目指す飲食店、サステナビリティに興味のある消費者の方々など、ご共感いただける方はぜひ特設サイトよりお問い合わせください。
BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY 特設サイト(外部サイトへ)
メディア掲載情報
各種メディアで、老舗陶磁器メーカーの挑戦として食器をリサイクルした肥料「BONEARTH」の取り組みが紹介されました。
2024年9月16日(月)放送の中京テレビ「アプデの森」
番組公式YouTubeで放送内容がご覧いただけます(外部サイトへ)
2023年8月8日(火)放送のテレビ東京「みどりをつなぐヒト」
2023年3月21日(火)放送のフジテレビ「Live News α」
FNNプライムオンラインで放送内容がご覧いただけます(外部サイトへ)
2022年6月16日(木)放送のテレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」
2022年6月13日(月)放送のテレビ朝日「グッド!モーニング」
2022年6月8日(水)放送の北陸朝日放送「HABスーパーJチャンネル」